協和運動 全20巻・別冊1

本誌は、1939年6月に月刊で創刊された協和会の機関誌である。協和会の活動は、「満洲国」の国策に沿って、民衆の思想教化を中心としつつ経済をも含めた、あらゆる分野で展開されていた。そして、このような協和会の全貌を余すことなく反映しているのが、その機関誌『協和運動』である。協和会が行った様々な工作の方針や進捗状況、その反省や総括に関する論説、さらに「満洲国」・関東軍が民衆の戦時動員遂行のために発表した政策など、その解説も本紙に掲載されている。しかも本誌には、会務報告の他に、各地の会員から日常の活動に関連する生き生きとしたルポルタージュも多く寄稿されていることから、戦時体制下の「満洲国」をつぶさに見ることもできる。このように『協和運動』は、日本帝国主義による「満洲国」支配の全容を把握するためには不可欠の第一級資料であり、日本植民地研究の発展に大いに寄与するものと信じるものである。(解題・風間秀人)
■日本植民地文化運動資料7
満洲帝国協和会機関誌(1939~1945年刊)
推薦 奥村弘(神戸大学助教授)・鈴木隆史(名城大学教授)・槻木瑞生(同朋大学教授)・大森直樹(東京学芸大学助手)
体裁 復刻版・A5判・上製クロス装

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¥440,000