日本の朝鮮植民地支配の期間には、朝鮮でも多くの日本語雑誌が発行された。しかしそのほとんどが、朝鮮総督府をはじめ諸機関が統治実績の報告、宣伝や教化を目的として刊行されたもので、植民地権力機構の枠外で刊行されたものではない。そうした中で、本誌『朝鮮時論』は内鮮一体の融和を標榜する1920年代の朝鮮統治に批判的な論陣を張った極めて稀な雑誌であった。(解題・高柳俊男)
■日本植民地文化運動資料9
朝鮮時論社編(1926~1927年刊)
推薦 水野直樹(京都大学人文科学研究所助教授)・牛口順二朝鮮史研究者()
体裁 復刻版・A5判・上製クロス装