本誌『旬刊台新』は、大東亜戦争の時代における台湾の重要な国策宣伝雑誌。戦局の緊迫化に伴って、日本帝国の窮状は内地でも外地(植民地)でも一挙に露呈されることになった。1944年創刊された本誌は、そうした日本帝国の最終段階ともいうべき困窮した様子をあらゆる方面から伝えている。新聞社から刊行された雑誌だけに、民衆に及ぼした影響力には多大なものがあった。その意味からも『旬刊台新』は当時の台湾社会や時代精神を知るに、貴重な文献である。(監修・解題 河原功)
■日本植民地文化運動資料12
台湾新報社発行(1944~1945年刊 全22冊)
推薦 川島真(北海道大学法学部助教授)・呉密察(台湾大学歴史系副教授)
体裁 復刻版・B5判、上製クロス装